葉が揺れたり、枝が折れたり、森や木は多彩な音を奏でています。日々の暮らしの中で、そうした「静かな音」に耳をすませてみたい。そんな思いでこの連載をスタートさせました。第1回は「火」にまつわる薪ストーブの音です。やさしい物語の音色とともに。
編集・文:加藤直徳/映像制作:田中菜月
薪は、山ごもりの生活にはなくてはならないもの。
薪はね、いろんな種類があるよ。
カラマツ……
きれいに紅葉する針葉樹。よく燃えるけど、朝まではもたないね
ブナ……
よく燃えて長持ちするよ。よーく乾かせて使おう
クヌギ……
どんぐり拾いしたの覚えてる?この木だよ。木炭の材料にもなる
ナナカマド……
すごーく堅い木なんだ。7回くべても燃えないことからこんな名前に
リンゴ……
果物としては知ってるよね。燃やすといい匂いがして燻製にも向いている
せっせと薪割りして、乾燥させた木を薪ストーブに投入する瞬間。
至福の時間。ウイスキーなんか持ってきちゃったりして。
本を読むのもいいよね。
パチパチパチ……火の音に合わせて、読み聞かせしてあげようか。
そうするうちに、じんわり暖まってくる。
やっぱり火はいいよなあ。
加藤 直徳 (かとう・なおのり)
編集者。鎌倉(山側)在住。NEUTRAL、TRANSIT、ATLANTISなどの雑誌の編集長を経て、現在印刷まで手がける出版社「NEUTRAL COLORS」を主宰。雑誌NEUTRAL COLORS編集長。hibi-kiはコンセプト作りからDirectorとして参加。各連載も担当する。山は登るより眺めるのが好き。