ひビキのヒび
# 10
はじめての住宅見学
巨大な建築現場に潜入!
2021.2.19

制作の裏側や取材時の裏話など、編集部の日常をあれこれと綴っていく「ひビキのヒび」。ここ最近、社内の建築現場を見学することが重なり、木造建築の凄みに圧倒されまくりです。せっかくなのでここに書き留めておきたいと思います。

写真:編集部/文:田中 菜月

できたてほやほや
木の家を見る

先日、職場近くの新築の家を見学しに行ってきました。

見るからにたくさん木を使っていそうな住まい!やわらかな陽の光が差し込む素敵な空間です。リビングとダイニングに沿った横長の窓や開放的な階段から、採光の工夫が伺えます。

持ち家願望がなくても、思わず住みたくなってしまう居心地の良さでした。設計士さんによると、子どもが巣立って夫婦2人になったあとの暮らしも見据えて、柔軟性・可動性のある設計になっているのだとか。

設計士の井端菜美さんがつくったこの家の模型。
他の事業部で働く人も一緒に見学。

実はこの家、響hibi-kiを運営する飛騨五木株式会社の設計士さんが担当した物件。私は入社してもうすぐ4年になりますが、自社の新築住宅に入ったのはこれが初めてです。「めちゃくちゃいい家つくってるじゃん!」と遅すぎる気づきを得ることができました。この設計士さんは職場で斜め向かいの席にいる方なのですが、直接解説してもらったことで「本当に設計士さんだった…!」とただの飲み友だちではなかったことが露見しました。

他の事業部のことは情報として把握しているつもりでしたが、実際は否でした。社員でもよくわかっていないんだから、外から見たらもっとよくわからない会社だろうなあとも思います。なので、これからはこの連載でちょっとずつ会社のことも書いてみるつもりです。

公園内で建築中
なにができるの?

爽やかな秋晴れのある日、職場から車で15分ほどの大きな公園にやってきました。「今日は休みだったっけ?」と錯覚するくらいの気持ち良さです。

お目当てはこちらの建築現場。

ここも自社物件です。この日はまだ基礎工事の段階でした。かなり大きい建物になりそうなのが一目でわかります。

使用する木材はほぼ岐阜県産。自社で伐採から製材、施工、建築まで行っているので木材流通の勉強になる。

1ヵ月後に再び訪れると建方の真っ最中!ここから数週間で構造部分ができあがっていきます。木の香りが周辺にまで漂っていました。通りがかる人も何ができるんだろうと興味津々の様子です。

クレーン車を使って慎重に木材を運搬中。
高山の本社から駆けつけた大工さんたちが現場で大活躍!

この建物は2021年3月27日(土)に「KAKAMIGAHARA PARK BRIDGE(通称:KPB)」としてオープン予定で、岐阜県各務原市にある2つの公園をつなぐ新しい遊び場となります。施設内には飲食店やプレイルームのほか、園内の自然を楽しむ道具の貸出などがあります。施設の運営も弊社で行うため、木や自然に親しんでもらえる場所にしていこうと会社をあげて準備中です!

KPBについて

オープンに向けて連携団体とYouTubeでトークイベントもライブ配信しています。全9回のうち、あと4回の配信を予定。KPBと周りの公園を今後どのように活用していくのか、さまざまな視点からゲストを迎えてトークセッションします。ぜひ覗いてみてください。

トークイベントの最新情報

さて、そんなことより建築の話に戻りましょう。建築中の現場を訪れたときはなんといっても“職人ポイント”を見つけるのが醍醐味です!

溝を“ココマデ”削るという目印?
土台の接合箇所の木材。「つ十三」は図面に合わせた配置になるように書かれた符号。「大引き」とは根太(床板の下に並べる角材)を支える角材のこと。

上の写真のような痕跡を発見すると「職人感~!」と心の中のIKKOさんが登場するくらいテンションが上がります。建物が完成するとこういった印は見えなくなってしまうからこそ、ここぞとばかりに写真を撮りまくってしまうわけです。

定規?使い方がよくわからない。

こんなぐあいで、最近は本当に“日々、木のこと”を感じたり考えたりしている響hibi-ki編集部なのでした。

田中 菜月 (たなか・なつき)
1990年生まれ岐阜市出身。アイドルオタク時代に推しメンが出ていたテレビ番組を視聴中に林業と出会う。仕事を辞めて岐阜県立森林文化アカデミーへ入学し、卒業後は飛騨五木株式会社に入社。現在は主に響hibi-ki編集部として活動中。仕事以外ではあまり山へ行かない。