制作の裏側や取材時の裏話など、編集部の日常をあれこれと綴っていく「ひビキのヒび」。新年を迎え、響hibi-kiは2年目に突入しました。暗中模索で駆け抜けてきた1年でしたが、ここは少し立ち止まって、これからのことを考えてみたいと思います。
1年の間に訪れた
取材地域は8県!
明けましておめでとうございます!
本と映像の世界にのめり込みすぎて夢か現か混乱したまま仕事始めを迎えた編集部の田中です。皆さん、お餅はたくさん食べましたか?私は豆餅をたくさん食べました。でももう飽きました。
さて、2021年に突入し、響hibi-kiは2年目となります。
「林業系のメディアなんて誰が興味あるんだろう」
「どういう見せ方をしていくべきか分からない…」
「自分が一番知りたいからとにかくやってみよう!」
そんな思いで取り組んだ1年目でした。振り返ってみれば、この1年で取材に行ったのは、岐阜、長野、埼玉、高知、山口、島根、愛媛、山梨の8県。取材先の決まり方はいろいろで、こちらで調べてから依頼することが多いですが、向こうから声をかけてもらえることもあります。
取材候補を調べるときはやはりネットが頼もしい存在です。が、欲しい情報が簡単に見つかるわけではなく、常にアンテナを張って情報収集しています。今アツい情報源はInstagram!狙いを定めた地域のタグを検索すると、森や木に関わって暮らしていそうな人を見つけることができます。写真や動画から生活の一端は見えてくるのですが、それと同時に知りたいこともむくむくと湧いてきます。投稿している人の本質はやはりSNS以外の時間や場面にあるわけなので、どうしても直接話を聞きたくなってしまうのです。
取材は私とカメラマンさんの2人体制のときもあれば、編集の加藤さんや社内のスタッフ、インターン生が加わることもあります。所属も年齢もバラバラな人が関わる響hibi-kiですが、メンバー内のやり取りはほとんど遠隔です。毎月の編集会議はzoomで、一堂に会したことは一度もなく、個々のやり取りもチャットワークやメール、電話を使うだけ。だから取材では、制作メンバーと直に会えることも楽しみになっているんです。
ネットが主体の響hibi-kiですが、やはりコロナの影響は大でした。予定していた取材が延期や中止になったこともあります。他のメディアはオンライン取材に切り替えているところが多かった印象です。そうした周りの動きを見ていると、わざわざお金と手間をかけて現地取材をする必要はないんじゃないかという気持ちが強くなってしまいます。でも、現地取材には絶対的な価値があるとも思っているので、できる範囲ではありますが、現地取材を続ける気しかありませんでした。
私たちの取材対象は比較的コロナの状況が落ち着いている地域だったこともあってか、前向きに取材を受けてくれるところが多く、結果的に8県を訪れることができました。もちろん万全の対策で伺いました。
取材先では食事やお酒を一緒にいただく機会もあります。お互い気を抜いているからか、「そんなことまでぶっちゃけてくれるの!?」といった話もあって、さすがに記事には書けないこともありますが、でも、そういったエピソードを含めてその方の人生はあるんだと知れることは記事を執筆する上で重要な構成要素になります。
話を聞く相手がどんな話し方や表情をするのか、周りの人とはどんな関係性なのか。また訪れた地域全体の雰囲気や住民の暮らしぶりなど、現地にいるから得られるあらゆる情報を吸収して帰るようにしています。また、なるべく色んな立場の人から話を聞くことも意識しています。それは、既存の価値観をぐらつかせていきたいと思っているからです。自分に対しても読者の皆さんに対しても。それが自分たちの生き方をアップデートしてくれるはずです。
今後も可能な範囲で取材を進めて、新たな人や地域ともっと出会っていきたいです。世の中の状況を含めて、2021年はどんな年になるのか皆目見当もつきませんが、今できることを丁寧にやっていこうと思います。今年も響hibi-kiをよろしくお願いいたします!