ひビキのヒび
# 2
引っ越しました
編集部の活動拠点
2020.3.17

「響 hibi-ki」が始動して約2ヵ月が経ちました。バタバタしながらも、なんとかコンテンツ制作に励んでいます。制作の裏側や取材時の裏話など、編集部の日常をあれこれと綴っていく「ひビきのヒび」第2回目は、編集部の活動拠点のごく一部を紹介します。普段はこんなところで働いて、暮らしています。

写真:編集部/文:田中菜月

宿泊施設の運営も
飛騨五木の家

こんにちは、響 hibi-ki編集部の田中です。前回は初取材の裏話をお届けしました。あのときは雪舞う中での取材でしたが、気づけばもう春の気配が漂う季節になりました。あっという間ですね。最近はというと、もっぱら記事を執筆する日々です。今回はそんな私たちが日頃、編集作業をしている仕事場を中心に、編集部の活動拠点について書いてみようと思います。

編集部の本社があるのは岐阜県高山市。中心地には“小京都”と呼ばれる古い町並みが残り、外国からも旅行客が訪れるほどの観光地です。オフィスは市街地から車で15分ほど離れた山間にあります。事務所自体はいたって普通で地味なので紹介するほどではないのですが、実は、会社の近くで宿泊施設の運営も行っています!

平屋まるごと一棟が宿泊施設の『飛騨五木の家』。グループ会社の大工さんが飛騨高山の木を使って建てた室内は木の香りがほのかに漂います。支障木として伐られてしまった樹齢100年以上の神社の御神木を梁に使うなど、かなり贅沢な木の使い方をしています。東京や大阪、北海道など遠方からの観光客の方が週末に宿泊していくことが多いです。

昼間はレンタルスペースとしても貸出。小さい子ども連れのお母さんたちが、食べ物を持ち寄ってハロウィンパーティーやクリスマス会などの場としてよく利用してくれています。

遠方から来た社員が泊まる場合もあります。ひビきのヒび #1で紹介した松本・高山取材時も、編集部の東京チームが宿泊。施設内にはキッチンスペースもあるので、食材を持ち寄って自分たちで夕食も用意しました。

PHOTO:ISAO NISHIYAMA

せっかくならばということで、飛騨高山の代表的な郷土料理「朴葉味噌づくり」に挑戦してみました。近くの山で拾ってきた朴の木の葉っぱを洗って干したものを使い、朴葉の上で味噌と飛騨牛を焼いて食べました。朴葉は日本の木の中で最大級の葉っぱ。昔から器代わりに使われ、食べ物を包むとカビが生えにくいと言われています。火にも強く、葉の上で食材を焼くことで朴葉のいい香りが合わさって独特の風味が生まれます。その他にも、「鶏(けい)ちゃん」や「あげづけ」、「漬物ステーキ」、地酒など、地元グルメをたらふく食べて飲んで。合宿感のある取材旅の夜でした。

そんな取材の活動拠点にもなっている宿泊施設・飛騨五木の家。高山に来る機会があったらぜひ泊まってみてください!

別れのとき
ありがとう高山

私は高山在住だったため、飛騨五木の家に泊まる機会はあまりなかったのですが、今後泊まる可能性が増えてきました。というのも、高山での勤務が1月末で終わることになってしまったのです。高山暮らしはちょうど3年ほど。正直それほど高山に深い思い入れはなかったのですが…(笑)、去ることになると話は違います。突然寂しくなるもので、最後に好きな場所やお店に行っておかねば!と、むくむくとお出かけ欲が湧いてきました。

そんな中、以前取材したジビエ料理をまた食べたくなり、後輩たちと「山の幸 うり坊屋」を再訪しました(取材記事はこちら https://hibi-ki.co.jp/oishiimori001/)。この時点ではまだ取材記事を書き終えていなかったため、「すいません、まだ記事が書けてなくて…」と店長さんに平謝りしながら着席。申し訳なさと気まずさはありましたが、それ以上にどうしても食べたかったのです。

中でも、忘れられなかった「穴熊鍋」。再食すると、味が前回の取材時よりレベルアップしていてびっくりでした。「出汁を変えた」と店長さんが言うように、出汁に甘みと旨みが増していて、穴熊の脂と絶妙にマッチ。あまりのおいしさにペロリと完食してしまいました。

ジビエ料理をたらふく食べ、宴もたけなわになってきた頃、なんと、後輩たちが餞別をくれました…!取材先の一つ、「山田春慶店のぐい呑です(山田春慶店の記事はこちら https://hibi-ki.co.jp/nipponmingeijourney001/ )。取材のときに私が「欲しいな~」とつぶやいていたのを同行していた後輩が覚えてくれていたのでした。

それに手紙と、hibi-kiのキャラクター・ヒビキくんの手作り栞までもらって大歓喜でした。プレゼントをもらうってこんなにうれしいことなんですね。hibi-kiの制作をますます頑張らねばと気合いが入った一夜となりました。

こんにちは岐阜支店
編集部の新拠点

現在のデスク。いつも気が散ると、窓から見える山と大学(中央の建物)に行き交う人を眺めています。

さて、2月に入ってグループ会社の岐阜支店が活動の本拠地になりました。編集部・デザイン担当の伊藤ちゃんと隣同士で毎日パソコンをカタカタ鳴らしています。敷地内にはカフェもあるので、集中できないときはここでお茶するのもありですね。事務所の周辺は、一方に山が、もう一方には平野が広がるほどよい街です。

岐阜支店の敷地内にある「goboc cafe & gallery 岐阜店」。飛騨高山産の木材が居心地のよさを演出してくれます。

私が今住んでいるのは、美川憲一の『柳ケ瀬ブルース』の地・柳ケ瀬商店街や岐阜駅の近く。お店の品揃えや飲食店が高山よりも充実していて、買いもの・外食が楽しくてたまらないです。加えて、エンタメが大好きな私にとっては名古屋に近いのも大きいポイント!岐阜駅から名古屋駅まで電車で約20分。平日でも半休や定時ダッシュをかませばライヴとか行けちゃうのが最高ですね。岐阜市は地元でもあるので、知り合いからイベント情報なんかも手に入りやすくていいです。自然と街の距離感がほどよいこの地は、私にとってぴったりだなと改めて実感しています。その一方で、明らかに支出が増えてしまい、それはそれで困ってもいるのですが…(笑)

山から下りてきたことにより、日本各地へ取材に行きやすい環境になりました。仕事以外の時間で吸収したことも仕事に還元していきます!(たぶん)。次回はそろそろ別のメンバーも登場させようと思います。#3の更新をお待ちください。

田中 菜月 (たなか・なつき)
1990年生まれ岐阜市出身。アイドルオタク時代に推しメンが出ていたテレビ番組を視聴中に林業と出会う。仕事を辞めて岐阜県立森林文化アカデミーへ入学し、卒業後は飛騨五木株式会社に入社。現在は主に響hibi-ki編集部として活動中。仕事以外ではあまり山へ行かない。