岐阜の方言で「〇〇しよっけ」は、「〇〇しようよ」という意味合いを持っています。知っているようで知らない遊びと学びの世界に、子どもも大人も誘いたい。そんな思いから、『あそぼっけまなぼっけ』(以下、あそまな)が2023年にスタートしました。3回目の開催を終えたタイミングで、このプロジェクトの歩みを振り返ってみたいと思います。
混ざり合いから生まれる
遊びと学び
岐阜県各務原市にある公園・学びの森を会場に、3回目となる『あそぼっけまなぼっけ』を2025年10月13日(月祝)に開催し、来場者は約1,000人となりました。

イベントでの遊び方はなにも決まっていません。会場内にちりばめられた、木材や端切れ、絵具、接着剤、調理器具、楽器などの素材や道具、そして何でもおもしろがる大人たち。それらが自然と混ざり合うことで、遊びも学びも出会いも、その場で即興のセッションのように生まれていきます。
たとえば、こんな感じです。
染める、塗る、描く

奏でる、歌う、踊る

つくる、飾る、着る

呼び込む、届ける、売る

くつろぐ、寝る、休む

ここに載せたのは、あそまなのごく一部を切り取ったものです。全体の様子はインスタや、次のあそまなに参加してぜひ確かめてみてください!
●当日の様子
https://www.instagram.com/p/DP3n7K0EZjG/?img_index=1

自由なあそまなではありますが、誰もがのびのびと夢中で遊べるように、“3つのやくそく”を大切にしています。
・むちゅうであそぼっけまなぼっけ
・信じてまかせよっけ
・人にも道具にも生き物にも優しくしよっけ
人は没頭して遊んだとき、自らのもつ才能を輝かせることができます。そんな才能のことを、あそまなでは“ブラボー”と呼んでいます。さまざまなブラボーが生き生きと弾けられるように、イベント当日は子どもたちの好奇心に任せ、思いのままに遊んだり学んだりできる空間を用意しています。そのためにも、大人は邪魔をしないこと。すべて面白がって味わうのが、あそまなの醍醐味なのです。
あそまなを支える
地域の大人たち
2022年暮れのある日、響hibi-kiのインスタに1通のDMが届きました。
「わくわくする学校づくりのフェスがしたい」
連絡をくれたのは、当時、岐阜市の中学校で教員をしていた藤井智子さんです。岐阜県の公立校に勤務する教員たちで組織された「gifu teacher’s labo」(以下、ティーチャーズラボ)の代表も務めています。
思い描くフェスのフィールドとして検討していたのが、岐阜県各務原市にある公園“学びの森”です。その隣に、私たちの会社が運営している公園施設「KAKAMIGAHARA PARK BRIDGE」(以下、KPB)があったこと、そして、響hibi-ki編集部が日頃学校で出張授業を行っていることから、相談してみようと連絡をくださったのでした。

学校教育では、“あたえられる学び”の文化が根強い中、子どもたちが自主的に学び、個性を尊重する機会が少ないように感じていたという藤井さん。焚火を囲んで子どもたちと対話をしたり、野外で算数や英語を楽しんだり、学校を飛び出して、遊びながら学ぶ場をつくりたい。そうした話を伺い、地域にとって必要な取り組みだと直観し、会社全体としてバックアップしていくことがすぐに決まりました。何より、先生たちの熱意に突き動かされたのです。

▼先生たちのインタビュー記事
小・中学校の先生が学校を飛び出してみんなで作った新しい学び場!?1,000人以上を動員した「あそぼっけ まなぼっけ」|先生の学校
現在は、ティーチャーズラボと飛騨五木株式会社、そして、“面白くてちょっと変わった地域の大人たち”で「あそぼっけまなぼっけ実行委員会」を立ち上げ、あそまなのプロジェクトを進めています。スタッフの関わり方は濃淡さまざまですが、毎年50名前後の方が携わっています。そんな地域の大人たちは、ティーチャーズラボの皆さんが自ら声をかけ、共鳴した方々がさまざまな思いをもって集っています。


スタッフとしての関わり方は多種多様で、がっつり一緒にあそまなを作っていきたい、告知やチラシ配布だけでも協力したい、前日の準備なら手伝える、イベント当日だけ参加したい…などなど、なんでもOKなのが、あそまなの特徴でしょう。だからこそ、スタッフは流動的です。いつもいる人もいれば、初めましての方もいたり、誰に対しても開いていようとするスタンスが貫かれています。


そんなゆるやかな集まりではありますが、いざというときに手を貸してくれるのが、あそまなスタッフの心強いところです。イベントの告知時期には用意した1万部のチラシがあっという間に捌けてしまいました。スタッフが自発的に各自の領域で配布を進めてくれたおかげです。
イベント前に突如、オリジナルグッズづくりが始まることもあります。昨年と今年は、シルクスクリーンで手ぬぐいを刷りました。雑談しながら作業するので、もはや遊びです。準備段階からあそまなは始まっています。


また、「うちの地域でもあそまなを開催したい!」といった方々が、見学を兼ねて当日のスタッフとして参加してくださることもあります。他の地域では、「あそぼっけ まなぼっけ」がどんな方言に変わるのか、気になるところです。あそまなのムーブメントがじわじわと全国に波及していったら面白いなあと夢が広がります。
自分を大事に
生きてほしい
学びに年齢は関係なく、どんなことも学びの入り口になるという考えのもと、あそまなは継続してきました。自分の好きなこと・体験したいこととじっくり向き合う時間をつくり、「自分で選ぶ」という機会をつくることも大切にしています。そこには、「それぞれが自分自身を大事にしながら生きていってほしい。だからこそ、他者も尊重しよう」。そんな願いが込められているように感じます。

「(自分の)助けられること」を記入することで、お互いの個性や特性を可視化し、参加者同士が自然に支え合える関係を築けたらという思いから誕生。
響hibi-ki編集部も、運営として事務局のお手伝いをしていながら、あそまなを通じて気づきや学びがあり、考え方などが少し変わった実感があります。
たとえば、「事務局として当日はちゃんと受付をやらなきゃ!誰かに怒られたらイヤだし」みたいな感じで、常に肩に力が入ってしまいがちだったのですが、最近では、「事務局も楽しんだっていいじゃん!」と思えるようになってきて、余計な力が抜けてきました。やるべき務めを果たしながら、自分のことも蔑ろにしないようなあり方を考えられるようになったと感じています。

そして何より、ティーチャーズラボの先生たちはもちろん、あそまな実行委員会の皆さんと話していると元気が出るし、希望を感じるし、なんだかわくわくしてきます。そんな方たちに出会えたことが嬉しいですし、一緒に活動できることに喜びを感じています。だからこそ、自然とあそまなに関わり続けているのかもしれません。
これはあくまで筆者個人の感覚です。関わる人それぞれで感じ取っていることはバラバラでしょう。自分だったら何を感じて、どんな気づきや学びに出会えるのか。ちょっとでも気になった方は、あそまなの当日に遊びに来るだけでもいいですし、ミーティング(といっても毎回ほぼ雑談してるだけな感じです)にお試しで参加してみたり、インスタの投稿を見守ったり、自分に合った距離感であそまなをフォローしていただけると嬉しいです!
何かしら関わってみたい!という方は、以下の連絡先にお気軽にご連絡くださいね!
●Information
あそぼっけまなぼっけ実行委員会
MAIL:gifuteacherslabo@gmail.com
インスタ:https://www.instagram.com/asobo_kke.manabo_kke/
※DMからの連絡もウェルカムです!