ヒビキツアーズ
# 6
高知県仁淀川町
林業体験ツアーレポvol.1
2020.10.19

家にいてもどこで何をしていてもPCやスマホで情報が集められ、目の前に映される現在。その一方で、自ら足を運んで得た情報はインターネットでは伝わらない学びと感動があります。編集部が実際に参加した森や地域の体験ツアーレポート、イベントの開催情報をお届けします。今回は高知県仁淀川町(によどがわ)の森に集合してきました。3回にわたってレポートします。

写真:敷地 沙織/文:高岸 昌平

2泊3日の寝食をともにし
町の林業をまるごと体感

草木の芽生えを感じつつも厳しい寒さの残る初春に、編集部が降り立ったのは高知県仁淀川町です。

町の面積の89%は森林に覆われています。そのため、車をどこまで走らせても森、森、森!

その森の中から見えてくるのが、“仁淀ブルー”と呼ばれる透き通った仁淀川です。その青さは、最後の清流と言われる四万十川に勝るとも劣りません。

こうした自然の景色を味わいながら、私たちは山奥深くへやってきました。「仁淀川町林業視察・体験ツアー」に参加するためです。このツアーは2泊3日で地元の林業と木材産業の現場を訪れ、機械の操作などを体験できるもので、全国から15名ほどの参加者が集まっていました。

●スケジュール

1日目
午後:研修ツアーの説明
   高知県・仁淀川町の林業の取り組み、町の紹介

2日目
午前:【明神林業】間伐現場視察・体験
午後:【木こり屋】間伐現場視察・体験
   個別面談(希望者)
   懇親会

3日目
午前:池川木材工業視察
   研修生専用住宅見学

ツアーでは林業事業体の現場で機械を操作させてもらったり、木材加工の工場を見学したり、普段は足を踏み入れることのない世界や過ごしてみないとわからない町の空気感を実体験しました。

町と参加者に
馴染んでいく初日

町役場に到着した私たちは、高知県と仁淀川町の林業についてレクチャーを受けました。森林資源が豊富な町では、古くから個人で林業を営む家(自伐林家)が多く、木材にかかわる仕事が盛んな地域です。しかし、進みゆく高齢化と過疎化の影響で林業従事者が減少していると言います。これでは、町の工場に木材を供給できません。今後は林業の担い手を増やしていきたいと職員の方が語ってくれたように、仁淀川町にとっては林業や木材加工業が地域の基幹産業であることをひしひしと感じました。

写真提供:取材先

担い手を増やすためにもまずは、仁淀川町を見て、林業に触れてほしい。そうした思いから生まれたのが今回のツアーです。これ以外にも町には充実した林業研修生制度があります。今年で5期目を迎える研修生制度により、これまで新しい林業従事者が20名以上増えています。若い世代が増えたことでスマホを使った作業の効率化など新たな取り組みも計画されています。

ガイダンスを終え、早くも初日は終了。宿泊先へ移動すると、見えてきたのは廃校となった小学校です。改修を経て「しもなの郷」に呼び名が変わり、宿泊施設として利用されているのだとか。さあ、ここでお風呂と休憩をはさみ、お待ちかねの夕飯となりました。

参加者同士の緊張感もその頃にはほぐれ、これまでの生い立ちやここへ来た経緯などそれぞれ話が尽きません。

廃校活用のことも気になり、給仕してくれたおじさんに話を聞いてみることにしました。どうやら、この宿泊施設の運営は周辺の自治会の皆さんが担っているそうです。当番制で布団や夕飯の用意なども分担されているとのことでした。

食後には名産の文旦もおいしくいただきました。実はこれ、役場から宿へ出発する際に「持っていきな~」と声をかけてくれた町のおばあちゃんからもらったもの。仁淀川の方々のおもてなしに感謝する1日となりました。vol.2(2~3日目)は、今回のツアーのメインイベントである林業体験と工場視察の様子をレポートします。

●Information
仁淀川町 産業建設課
高知県吾川郡仁淀川町大崎200番地
0889-35-1083

仁淀川町林業研修制度について
https://www.town.niyodogawa.lg.jp/iju/life_dtl.php?hdnKey=1597

仁淀川町移住情報ポータルサイト
https://www.town.niyodogawa.lg.jp/iju/

高岸 昌平 (たかぎし・しょうへい)
インターン生/さいたま生まれさいたま育ち。木材業界の現場のことが知りたくて大学を休学中。一人旅が好きでロードバイクひとつでどこでも旅をする。旅をする中で自然の中を走り回り、森林の魅力と現地の方々のやさしさに触れる。47都道府県制覇が目標!