明けましておめでとうございます!2026年で響hibi-kiは7年目を迎えました。昨年の活動を経て、今年はまた新たな変化が起きそうな予感がしています。さて、どんな一年になるのでしょうか?
灯台下暗しの
取材活動
2025年の響hibi-kiは、能登の取材から始まりました。初めて訪れた冬の能登半島。震災の爪痕。情熱あふれる木こり集団。さまざまな景色や文化、感情にふれて、多くのことを考えさせられる得難い経験になった取材です。改めて振り返ってみると、昨年編集部が県外に飛び出して取材したのは、このときだけでした。

2025年はほとんどが岐阜県内で取材を行っています。これまで日本各地を旅してきた響hibi-kiでは、初めてのことです。2024年の暮れ、身近なところに目を向けてこなかったことにふと思い至り、社内の他部署の活動や、社外関係者の取り組みに注目するようになりました。
これまではなぜだか、外にばかり意識が向いていたのですが、身の回りにもユニークで面白い人やモノがたくさんあることに気づかされました。まさに灯台下暗しとはこのことです。自分の足元を見つめ直すことで、「こんなにも素敵な人たちと一緒に仕事ができているのだな」と喜びを感じるようになりました。
▶ 大人も夢中になる ぎふ木遊館の「絵本ひろば」
▶ ヒビキストア店長とゆく職人探訪② 飛騨の山奥でコツコツつくる

2024年4月に販売をはじめた林業ボードゲーム「FOREST BALANCE GAME」はリリースから1年が経ちました。各地へ旅立っていったゲームが、その後どのように活用されているのか気になり、購入者にヒアリングをして、オリジナルアイテム作成用データの配布にまで至ります。さらに、ゲームを通じた企業連携も生まれ始めています。
▶ リリースから1年経ったFOREST BALANCE GAMEの今
▶ FUSOグループとの連携から 水道と森の関係を考える
各種出張授業も変わらず続いていて、岐阜県内の農林高校での活動は4期目に突入しました。林業甲子園も同様ですが、協賛がつくなどちょっとずつ進化もしています。そして、活動を継続してきたことで、林業甲子園の過去の参加者が先輩として当日のスタッフに加わってくれたり、出張授業の際に前年の参加生徒と遭遇して、林業関係の進路を選択したと直接聞けたり、嬉しいニュースもありました。
出張授業に留まらず、自社で運営している遊び場施設に来る子どもたちにも、響hibi-kiの世界観にふれられるような体験を提供できないかと、新たなプログラムづくりも動き出しました。これにより、社内の横断的な連携が活発になってきた実感があります。
▶ 毛刈りから始まる羊との出会い『スパイスdoo?』
▶ 『スパイスdoo?』ってなんだ?スタッフ座談会
響hibi-kiとは全然関係なく、社内向けのラジオ「ゴボラジ」の配信に挑戦してみたり、社内交流を兼ねた行事や研修の企画運営も行ったりしていました。

ボードゲームの開発をはじめたときもそうでしたが、昨年はさらにWEBメディアの枠を飛び越えまくった活動をしていた1年でした。面白さはあるものの、響hibi-kiや筆者自身の仕事を形容するのがどんどん難しくなっているとも感じています。
メディアって
なんなんだろう?
響hibi-ki編集部として自らの仕事を説明するとき、「メディア関連の仕事をしています」と話すことが多いのですが、なんだかしっくりこない居心地の悪さがありました。そんな折、「そもそもメディアってなんなんだろう?」と考えていたこともあってか、図書館へ行ったときに“メディア・スタディーズ”の本が目に留まりました。
その本を読んで初めて知ったのですが、「メディア」はラテン語の「Medium」から派生した言葉であり、本来は「中間」や「媒介」を意味しています。
『「存在するものが存在する」上で、その基本的な地平をなす「存在論的な地平」という意味をMediumは内包している』(※)といった記述を目にして、それこそが“メディアの本質”なのだと妙に腑に落ちました。響hibi-kiや自分の仕事の役割が、“媒介”や“仲介”のようなものだと捉えると何だかしっくり感じるとともに、もっと手段の可能性が広がる気がしてきたのです。
※伊藤守編.よくわかるメディア・スタディーズ[第2版].ミネルヴァ書房.2015.10p.
響hibi-kiやFOREST BALANCE GAMEを始めたときも、現代では遠く離れてしまった森の世界と、まちで暮らす人々をつなぐ橋渡しをしていきたいといったことを考えていました。それもメディアの媒介性の一つと言えるでしょう。
そして、関係者の取材をしたり、社内メンバーとのコミュニケーションを深めていく取り組みも、同様です。土壌を含め、森林の生態系が複雑に入り組み、互いの存在によって豊かな環境を築いているように、いろんな人やモノとの間に響hibi-kiが入って結び目を増やしていくことで、豊かな関係性を形づくっていけたらと、そんなことを考えているここ最近です。
スツールづくりから
見えてきたもの
思い描くものを具体的に形にできたと感じた取り組みが一つあります。昨年11月に社内研修の一環として行った“スツールづくり”です。林内での伐採見学から、伐りたての生木を削ってつくる“グリーンウッドワーク”までを一貫して体験することで、木材が私たちのもとに届くまでのプロセスを学ぶ機会にしたいと自主的に企画しました。
岐阜県郡上市にある古川林業の古川昌樹さんにご協力いただき、古川さんが所有する山林を研修会場とし、グリーンウッドワークで使用する樹木の伐採も見学させていただきました。古川さんとは以前から別の事業等でご縁があり、今回の研修について相談したところ快諾いただき実現に至りました。


グリーンウッドワークの講師を担当していただいたのは、一般社団法人グリーンウッドワーク・ラボの久保田芳弘さんです。当社が運営を委託されている木育施設「ぎふ木遊館」で日ごろからお世話になっていて、響hibi-kiでも取材した縁が研修につながっています。
▶ 休日にスプーンづくりから始めるグリーンウッドワーク(久保田さん取材記事)

今回の研修内容は、久保田さんにとっても初めての部分があったようですが、こちらの希望や各人のペースに合わせて柔軟にサポートしていただき、思い思いの作品づくりに挑戦することができました。



このスツールづくりが社内交流になったのはもちろんのこと、普段は接点のない社員と社外関係者の方のコミュニケーションが生まれ、講師同士のつながりもつくることができました。今後はさらに新たな展開が広がっていくでしょう。
こうした結び目を増やす活動を重ねることで、この先にどんな未来があるのか明確には分かりませんが、断絶の少ない、平和な地平を切り拓いていきたいと思っています。
2026年はさらにどのような形が見えてくるのか、ぜひ見守っていただけると嬉しいです。今年も響hibi-kiをどうぞよろしくお願いいたします!